毎年この時期になると、「何とかしてください!」と中3生の保護者の方が駆け込んでこられます。(受験生本人たちは、意外にあっけらかんとした感じというか、「もうどうしようもない」といった感じですが…苦笑)
今年は、「今まで英語の成績は悪くはなかったのに、3年生になって突然、テストの点がガクンと下がってしまった」というお子さんが多いように思います。
いつかのブログにも書きましたが、今年の中3生は本当にアンラッキーでかわいそうなんです。
今年4月から学習内容が増えただけでなく、教科書(の出版元)までも変わってしまって、戸惑いも大きいことと思います。(学校の先生方にとってもそうでしょうけど)
これまで比較的良い点数を取れていた子であっても、英文法の基礎がしっかりできていないと応用問題に対応できず、たちまちぐらついて一気に失点しているようです。
聞けば、大半のお子さんが「これまで大手の英会話教室に行っていた」「大手の学習塾に現在もずっと通っている」と言われます。
それに「塾でもちゃんと勉強していた」と。
じゃ、どうして学校の試験でその結果が出ていないのでしょうか。
理由は簡単。
そこでの勉強が「本人に適していなかったから」でしょう。
「勉強」が『学び』になっていないんですね、おそらく。
極端に表現するなら、サッカー選手になりたい人がどんなにキャッチボールを練習しても上手なサッカー選手になれないということです。
教科書の内容に即した問題が出される学校での中間・期末試験に、英会話学習が試験勉強として効果的かといえば、そうでないということは皆さんも十分ご理解頂けるでしょう。(決してムダにはなりませんけどね)
また面接の際に、塾で使っている教材を見せてもらうと、本人のレベルに見合っていなかったりします。
基礎が確立していない状態でハイレベルなテキストを使うと、当然、不正解が多くなりますよね。
それは本人の苦手意識につながっていき、やがてお子さんを立派な『英語嫌い』へと変えてしまいます。(苦笑)
保護者の皆さんは「塾/英会話教室に行かせているから」と安心することなく、時折、お子様に塾での勉強はどうなのか聞いてあげるといいでしょう。
もちろん、塾を転々とすることはお勧めしませんが、お子様の性格や英語レベルに適した『学びの場』を探してあげることは、保護者の方がお子様のためにできるサポートの一つだと思います。